T-CEP最新の開催情報は こちらをクリック

2020年受講者インタビュー

大阪大学大学院工学研究科修士課程 菅原 凌さん

技術提供機関(研究機関名):産業科学研究所

チーム名:Aチーム

T-CEPへ参加するきっかけと、参加に至った動機はなんですか?

産業科学研究所で「柔らかい材料を用いたフレキシブルデバイスの新規プロセス開発」について研究を行なっております。学内にいると研究室の技術分野とその周辺情報に埋没しがちですが、私たちが研究している技術がどのようにしてビジネスに結びつけられるのかを理解したいと常々考えておりました。そんな中、指導教授より「T-CEP」を紹介され、これはまさに私が学びたいと考えていたプロセスが体験できるプログラムであると思い、研究室の中で真っ先に手を挙げて参加いたしました。

参加した結果、得たものは何ですか?

チームで学生は私だけでしたが、Aチームの皆様は良い意味で私を学生扱いせず、一人のチームメンバーとして対等に扱ってくださいました。その中で、自らの研究室で扱う技術を基に商業化をするわけですので、技術提供側としてMVPの実現やPoCに向けた検証材料の提供に注力しました。また、DEMO DAYでは、100名を超えるビジネスパーソン(新規事業担当者、CVC、提携・販売先企業)、経済団体や他大学の方々に向けてピッチする機会をいただき、結果として最優秀賞に輝くことができました。

T-CEPで得たものを、今後どの様な場面で活かしていきたいですか?

私は将来、企業の研究開発職として活躍したいと考えています。その中で、専門の技術のみに拘るのではなく、経営者的視点を持ったビジネスパーソンになりたいと考えています。T-CEPで得られた一連の事業化プロセス、人脈、事業化を行うための勘所をベースに、今後学内での事業立ち上げはもちろん、就職先企業にて新規事業へアクセスできるよう自分の可能性をさらに広げたいと考えるようになりました。T-CEPでつけた自信を糧にして、この目標に向かって様々なことにチャレンジしたいと考えています。

今後、同様のプロジェクト(T-CEP)へ参加される方へのメッセージをお願いします

T-CEPでは技術シーズの理解に始まり、事業開発に必要な顧客ニーズの掴み方、ファイナンス理論、知財戦略などを講義とワークショップを通して学ぶことができました。プログラム中は大変だと感じることもありましたが、事業開発に無知であった参加前と比較して、今では多くの経験と知識を自分のものにできたと感じています。新規事業開発を考えている企業の方ももちろんですが、事業開発と遠いところにいるけれど興味がある方にも是非参加をお勧めいたします。

シオノギヘルスケア株式会社 高見 直宏さん

技術提供機関(研究機関名):大阪府立大学 工学研究科

チーム名:CNF-A(Bチーム)

T-CEPへ参加するきっかけと、参加に至った動機はなんですか?

勤務先から当該プログラムを紹介いただいたことがT-CEPへの参加のきっかけですが、T-CEPのウエブサイトのプログラム概要や過去受講者のコメントより、充実した研修/講義内容、豪華な講師陣に魅力を感じ、“起業”を目指す人のみならず、“企業内での事業/製品プロデューサー”としても成長できる場所であると感じたため、参加することを決めました。

参加した結果、得たものは何ですか?

「技術を起点に、顧客の課題に対して徹底的に考え抜く」ということです。そうすることで「物事の本質(重要な要因)」が見えてきます。事業開発で役立つフレームワーク、当初その枠を埋めることで必死になっておりました。しかし、課題に対してグループで徹底的に調査して考え抜くことで、そのフレームワークが自然に埋まることに気づきました。
フレームワークとは、必死に何かを考え抜いた結果、共通して生まれてくる概念であることを身をもって学ぶことができました。

T-CEPで得たものを、今後どの様な場面で活かしていきたいですか?

勤務先では医薬品の開発/企画を担当しております。
COVID-19により生活様式が一変して、“セルフケア”がより一層重要視されるようになりました。
T-CEPで学んだ事業計画という大きな枠組みは規模は違えど製品開発のスキームと同様です。顧客のJOB(解決すべき課題)を的確に捉えて、それに対する必要な最もよい製品を提供できるよう、当該プロジェクトで培った経験を存分に活かしていきたいです。

今後、同様のプロジェクト(T-CEP)へ参加される方へのメッセージをお願いします

当該プログラムの最大の魅力は、利用する題材が模擬技術ではなく実在技術でその社会実装を目指す本格的な部分にあります。カリキュラムのゴールに向けて負荷がかかる一面もありますが、その中で、自ら考え課題に対してグループ内での試行錯誤することは大きな糧になります。また、様々な業種の方が参加されることから人脈形成においても大変有意義な場となります。
是非、本プログラムに参加して視野を事業/製品プロデューサーとしての視野を広げてみてください。

東洋紡株式会社 谷口 信志さん

技術提供機関(研究機関名):大阪府立大学大学院 工学研究科

チーム名:(Cチーム)

T-CEPへ参加するきっかけと、参加に至った動機はなんですか?

入社以後ずっと研究畑を歩んで参りましたが、2018年にNEDOへ出向しスタートアップ企業を支援する機会を得ました。NEDOから東洋紡に帰任後は、オープンイノベーション活動を主軸とした新事業開発を担当しておりますが、当該スキルが自分に不足していると感じていた時、タイミング良くアドバイザーの皆様から本プログラムのご案内を頂き、手を挙げることに致しました。NEDO時代に出会った方が、T-CEPの講師・アドバイザー陣をされていたことからお声がけをいただくきっかけとなりました。

参加した結果、得たものは何ですか?

年功序列的に、自然とチームリーダーのようなお役目をさせて頂きました。最初のmust haveを探し出すことにとても苦労しましたが、ヒアリングを続けて絞り出した案は、小粒ながらも興味を持ってくれる人も現れました。どんな場面でも最後まで諦めずに考え抜くことが大切であることを体感した次第です。
また、チームはそれぞれ違うバックボーン・スキルを持つ方(金融・メーカー営業・研究者等)がおられ、それぞれ違う視点での事業の考え方は、大変勉強になりました。

T-CEPで得たものを、今後どの様な場面で活かしていきたいですか?

仕事柄、外部の技術情報を取り込んで社内に提案していく場面が多くあります。そこでは、会社(そして社会)にとって良質な『事業アイデア』の状態まで昇華させた上で提案することが求められます。そうでなければ会社は受け入れてくれません。そのためのスキル習得という目的は果たせたと思います。あとは実践あるのみ、今後の社会を変えるような新しい事業を、(時にはT-CEPで出会った方を巻き込みながら)どんどん提案していきたと思います。

今後、同様のプロジェクト(T-CEP)へ参加される方へのメッセージをお願いします

これまでは技術シーズドリブンで社会が発展してきた一方、昨今は課題ドリブンで新事業を考えよ、と言われています。T-CEPはその間を縫う形のプログラムと言えるのではないでしょうか。今後もより洗練されたプログラムに発展すると期待して良いと思います。
年齢もバックグラウンドも異なる社外の方と事業案を作り上げる経験は、通常の業務では得られない貴重な体験になります。得意分野による多少の分担はあれども、「全方位学習」を意識して臨めば、今後の業務に大きく役立つものと思います。

ペプチスター株式会社 吉野 円香さん

技術提供機関(研究機関名):関西大学 環境都市工学部

チーム名:Smart DSOL(Dチーム)

T-CEPへ参加するきっかけと、参加に至った動機はなんですか?

化学メーカーで医薬品製造研究の経験を積んだ後に、ペプチド原薬CDMO(受託製造開発機関)のスタートアップであるペプチスターに出向しています。
業務では、新技術提案や他機関との共同研究プロジェクトに関わることがあります。技術的な視点だけでなく、経営的な視点で多角的に捉える必要があります。T-CEPを会社の方からご紹介いただき、業務や自身の成長のために非常に魅力的なプログラムであると考え、応募しました。

参加した結果、得たものは何ですか?

事業開発における顧客ニーズの重要性と発掘の仕方を学びました。例え技術が良いものであっても活かすフィールドが適切でないと、ビジネスは成り立ちません。バックグラウンドの異なる優秀なチームメンバーと刺激的なディスカッションを行いながら、仮説⇔検証のサイクルを何度も回すことで、仮説が磨かれていくことを実感できました。また、ファイナンスや資金調達の流れをしっかり学べたことも良かったです。

T-CEPで得たものを、今後どの様な場面で活かしていきたいですか?

T-CEPはテクノロジードリブンなプログラムであり、研究開発側から事業提案を行う私にとって役立つ内容が多く学べました。これらを、顧客はもちろん社内やパートナー企業に対する提案活動に活用することで、自社技術の新たな活用方法の模索や、顧客価値の追及などを通じて事業拡大に繋げていきたいです。また、将来的にはT-CEPで学んだイノベーション創出のポイントやビジネスモデル構築の手法を活かして、実現確度の高い新事業をプロデュースする立場になりたいと考えています。

今後、同様のプロジェクト(T-CEP)へ参加される方へのメッセージをお願いします

T-CEPでは、ビジネスモデル構築に必要な知識を短期間で習得できる魅力的なプログラムが準備されています。講師陣も豪華で、毎回の講義では多くの学びを得ることができました。
大企業からベンチャー出身、アカデミア、更には実際に起業した方など、普段出会えない方との人脈も形成できます。幅広い知識や経験を持った方から多くのアドバイスを頂けるので、視野を広げたい、組織の壁を超えて成長したいという方に特にお勧めします。

株式会社理研鼎業 平野 純一さん

技術提供機関(研究機関名):関西大学 システム理工学部

チーム名:株式会社DecoBoco(Eチーム)

T-CEPへ参加するきっかけと、参加に至った動機はなんですか?

理研鼎業ではベンチャー支援部という部署に所属しており、理研の研究成果を社会実装すべく、研究技術を基にしたベンチャーの起業支援やベンチャーのさらなる成長の支援等をする業務に携わっています。私は現在埼玉県庁から弊社に出向しており、今までこのような業務経験は皆無でした。T-CEPは基礎技術を事業化に結びつけるプロセスを学ぶということで、私の現在の業務に活かせると思い、上司からの紹介で参加しました。

参加した結果、得たものは何ですか?

「素晴らしい技術≠事業化が容易」ということを身をもって体感・理解できたことです。どんなに良い技術でも、それを商品・サービスとして社会実装することは簡単ではありません。特に想定顧客やエンドユーザーへのインタビュー(ニーズの理解と技術の高度なマッチング)が極めて重要であり、これは机の上で議論していても答えは出ません。顧客の生の声を聴くことで、チーム内の想定と実際のニーズとの乖離に気づけたり、思わね新たなニーズの発見がありました。インタビューの重要性とその進め方(プロセス)を学べたことが一番の成果であったと感じています。

T-CEPで得たものを、今後どの様な場面で活かしていきたいですか?

研究者はしばしば技術オリエンテッドな考え方になり、本当のニーズが不透明なまま安易に起業した結果、うまくいかなかったという話を聞いたりもします。T-CEPで学んだ仮説→検証→仮説→検証のサイクルを何度も回し、時には方向転換もしながら本当の課題(ペイン)探しを行うというプロセスの大事さを、起業に関わろうとしている研究者や起業して間もないベンチャーを支援する際に活かせればと考えています。

今後、同様のプロジェクト(T-CEP)へ参加される方へのメッセージをお願いします

T-CEPは実際の大学等の研究技術を基に、企業や想定顧客へのインタビューをしたり、投資家や協業相手向けに資料やビデオを作成してピッチをするなど、非常にリアルで実践的なプログラムです。チームのメンバーとこのまま本当に起業するかのような感覚にもなり、様々な人と関わるので人脈も増えます。主体的に動かないと何も進まないので時には大変なこともありますが、その分学ぶもの・得られるものはとても大きいと思います。

T-CEP最新情報はこちら
T-CEP最新情報はこちら